26年前に乗っていたXL125Sと比べて、今のセローはすごい進化を遂げています。
そのセローの各部を紹介します。
まずは、後輪ディスクブレーキ。
XLは前後ともドラムブレーキでした。
セローは、比較的小さい力でよい後輪ブレーキは、ブレーキディスクをはさむキャリパーが1対の1ポッド式のディスクブレーキです。
黄色い矢印のようなパッドで両側からディスクを挟みます。
XLは、シートの下に2本のリヤサスペンションのあるスイングアーム式サスペンションでしたが、セローはいわゆるモノクロスサスペンション。
シート下に隠れて見えませんが、太い1本のサスペンションで支えています。
赤い部分は、サスペンションユニットに泥の侵入を防ぐマッドガード。
そしてこれもXLにはなかったリアディスクブレーキを動かすブレーキシリンダーです。
黄色の矢印がマスターシリンダー。ブレーキペダルを踏むと、直接、このシリンダーの中のピストンを押し上げるようになっています。
シリンダーから押し出されたブレーキオイルは、ピンクの矢印のパイプを伝わって、後輪のピストンシリンダへ油圧を伝えます。
水色の矢印は、ブレーキランプのスイッチ。
緑の矢印は、ブレーキペダルのリターンスプリング。
セローは、フットレストだけでなく、ブレーキペダルも可倒式です。
転倒や、岩などに接触したとき、折れてしまうのを防ぎます。
そういえば、XLに乗っているとき、一度、林道でコケて、チェンジペダルが曲がってしまい、
うちに帰るまでとっても苦労して、帰ってから直したことがありました。
ありがたい装備です。
下はマフラーのヒートガード。これはさすがにXLにもあった。
その上は、転けたときなどに車体を引き起こすハンドルスタンディング。
これは便利。
ないとホントに苦労する。
これはXLにくらべて非常に小さくなったブレーキランプとフラッシャーランプ。
光量は十分。
そしてこちらもXLにはなかったフロントディスクブレーキ。
しかも異径2ポットキャリパー式。確かに上は大きく、下は小さいような・・・。
すごい。ロードマシンみたい。
でもなぜ異径なのかなあ。どうせなら2つとも大きいのにした方が、もっと強力なのでは・・・。
なんていうのは欲張りすぎか。
ヘッドライトは、XLは普通のライト。セローは一応、ハロゲンライト。
でも、小さい。できればもうちょっと大きい方が信頼性があるのになあ。
前にもハンドルスタンディングと、小さいフラッシャーライト。
メーターも変わりました。
XLは、アナログで、一応、大きなスピードメーターと、小さめなタコメーターがあったような気がするのですが、
セローはデジタルメーターになりました。
メインスイッチを入れると、真ん中にスピード、右上に時計、中段にトリップメーター、下段にオドメーターが表示されます。
タコメーターはありません。
ちょっとつまらないけど、まあ、走ってるときはタコメーターを見てるひまないから、いっか。
ハンドル右は、黄色の矢印がフロントブレーキのマスターシリンダー。
赤はキルスイッチ。
青はセルモーターのスイッチです。
ハンドル左は、青がハザードスイッチ。これもXLにはなかったなあ。
水色はヘッドライトの上下切り替えスイッチ。
緑色が方向指示器のスイッチ。左右に押すとフラッシャーが点滅し、押し込むと解除です。
赤はホーンスイッチ。
そしてこれが意見が分かれるところだと思うのですが、XLにはあって、セローにはなくなったキックスタートのキックペダルのついていた跡。
まあ、ほとんどの時、セルモーターで始動して、何も問題はないのですが、もし、バッテリーが上がってしまったとき、キックで簡単に始動することができません。
ヤマハは、SR400にはキックスタートだけしかつけてないのに、なんで山の中へ行くセローからキックを外してしまったんでしょう?
理解に苦しむなあ・・・。
もし、山ん中でバッテリが上がってしまったり、バッテリからの配線が切れてしまって、セルが回らなくなったら、どうするのだろう?
あ・・・、押しがけか?できるのかなあ?
こちらはフロントホイールのハブです。
XLと同じような自転車のような配置のハブです。隣り合うスポークの角度は、約120度くらいかな。
そしてこちらは、よく覚えてないんだけど、やっぱりXLにはなかったと思うリアホイールのシャフトの位置決めを行うチェーンプラーです。
チェーンプラーとは、チェーンを引っ張るモノ。そのものずばりですね。(笑)
でも、たしか26年前のバイクにはなくて、両方を感で同じように引っ張っていたんじゃないかなあ。
そしてこちらがリアホイールのハブです。
XLはドラムブレーキだったから、こんなにリアホイールのスポークが長くなかったと思うんだけど、
それにしてもちょっと違う。
何かと思ったら、隣り合うスポークの開く角度が違うのです。
黄色は離れたスポークで、ちょっと見には120度くらいで、同じようなのですが、
隣り合うスポークを見ると、赤のようになんと180度を超えているのです。
その結果、前輪のように、きれいにすべてのスポークが重なり合うのでなく、2本ずつ、組になってホイールに向かっているように見えます。
なんだかキャストホイールみたいなスポークの配置です。
なんか訳があるのでしょうが、不思議な配置ですね。
そしてこれもXLにはなかった電子機器。
黄色の矢印は停車用のサイドスタンド。
赤色は、そのスタンドの感知スイッチです。
なんと、セローは、ギヤが入った状態で、サイドスタンドを出したままでは、エンジンがかからないのです。
緑の矢印のカムがはずれてサイドスタンド感知スイッチが解除されないと、エンジンがかからない仕組みです。
サイドスタンドを出したまま走行して、どこかに引っかけて転倒するのを防止するためでしょうけど、ありがたいような、過保護なような・・・。(笑)
ま、ないよりいいか。
緑の矢印は、シート下の燃料コック。普段は下向き。
止めるときは横向き。
いよいよ燃料がなくなってきて、リザーブにするときは上向きです。
黄色の矢印はチョークスイッチ。
水色は、これもXLにはなかったブローバイガス還元装置のパイプ。排気ガスのクリーン化のためには文句なし。
緑色はスパークプラグ。標準ので十分。
赤色は、たぶんセルモーター関係か。
黄色はクラッチケーブルと、そのリターンスプリング。
左側のチェンジペダルにも可倒式の機構がついてます。左の黄色がチェンジペダル。右はフットレスト。
赤の矢印は、チェンジペダルのリンクですが、長さを調整して、チェンジペダルの高さを変えることができます。
こんなこともXLではできなかった、と思う。
今のところ標準仕様で文句なしですね。
以上、XLと比べた、おおざっぱなセローの各部紹介でした。
詳しいことは、また整備の時に。